ネコとテレビと死生観

あまり一緒になることがない言葉だよね、ネコとテレビと死生観。ネコとテレビはまぁ昔はブラウン管だったので、奥行きもあってその上にネコがよく乗っていたんだけど、すっかり薄型テレビとも言わなくなって久しいので、上に乗ることはなくなり、後ろから覗いてることがよくあるんだけど、ウチだけかな?テレビって暖かいもんね。

そうなんです、ネコもテレビも暖かいモノなんです。で、それに死生観って似つかわしく無い、冷たい言葉なんだけど、それにプラス、赤塚不二夫さんと水木しげるさんも足すと、この言葉が全て繋がるんですよね。ご存じ赤塚不二夫さんも水木しげるさんもネコを飼ってらした。そしてお二方ともテレビによって人生が大きく動いた漫画家でもある。お二方とも大好きな漫画家だ。大好きな漫画家なのにここに名前が上がらない蛭子能収さんは、まだ死んでいないからというのもあるが、ネコとの関わりが濃くはないんですよね。テレビとは非常に密接なんですが。あと蛭子さんは死ぬのを異常に嫌がってるんですよね。

赤塚さんは天才バカボンおそ松くんがテレビで放送されるたびに掲載誌を変えながらも何度も漫画の連載を復活した。今ではおそ松さんと形を変えて生き抜いている。赤塚さんは生前、不滅というか、残るモノ、それはギャグやキャラクターは生き残る。このおそ松くんやバカボンのパパが残るキャラクターだと言っていたし、そうなっている。ニャロメは当然ネコのキャラクターだし、そのモデルとなった幼少期に出会った不屈の野良ネコの思い出だったり、好きな黒澤明七人の侍から名前をとった菊千代もずっと一緒だった。

水木さんもテレビくんという漫画で人生が変わったと言っても過言では無いくらいテレビとの関係が非常に深い。ゲゲゲの鬼太郎は何度もアニメ化されているし、これはこの先も何度も続いていくだろうし、ネコもずっと飼っていた。そしてやっぱり鬼太郎を始めとする妖怪やねずみ男などのキャラクターはやはり不滅だ。

ネコとテレビはお二方を介せばより親密性もあれば、親和性も深い。そこへ死生観だ。赤塚さんも、水木さんも亡くなっている。しかし生み出したキャラクターやギャグは生き続けている。これがお二方の死生観に通じるものがあるとボクは思う。お二方とも戦争を経験されている。生きるか死ぬかを赤塚さんは少年期に、水木さんは青年期に体験している。だからこそ生み出される作品には不滅のキャラクターが今も生きている(活きている)。

ボクは死ぬことをあまり怖いとも思っていない。上記のお二方のように自身のキャラクターを描いた時点でこのキャラクターが残ってさえくれればと思っているからと、それは横山光輝さんの徳川家康に出てくる織田信長

「たわけめ 生きてて 死なずにすむか」

と言うのである。ハナをほじりながら。ご存じの通り織田信長は本能寺で焼け死ぬ。横山光輝さんもまた、家が火事になり亡くなってしまっているが、このコマを描いている時はまさかだっただろう。

話が逸れたが、生まれたからには必ず死ぬ。この世に絶対が無いと言われもするが、死は絶対に、しかも平等に訪れる。平等というと、若くしてとか、不慮の事故でとか、まったく不平等に思われる方もいるかもしれませんが、死というコト自体は誰彼構わず、必ず訪れる、それは平等だ。この世で一番の平等なのは死なのかもしれない。生まれてこない命もある訳だが、生まれる前から死は訪れたりもする。この生まれる前というのは、母体から出るか出ないかではあるが、どの時点で生とするかで基準は変わるが、生は平等ではない。現に生きている間は不平等なことばかりじゃないですか。つまり”生”ほど不平等で、区別され、なんだったら差別される事はない。しかし死は平等だ

これがボクの死生観で、死は平等で、恐るに足らぬ。生きるのは辛い。辛いことも多い。しかし死は辛いのか幸せなのかはわからない。ってか紙一重というより、一画違いなのが恐ろしいよね。辛いことがあったら1本足せば幸せになるんだね。

と、ここまでは前フリなんです。ここからが本題でして、死つまり永眠すると言う事はとても平等な世界の住人になるという事なんですね。生きてて辛くても、寝て忘れるとか、ふて寝したりして、忘れようとするじゃないですか。って事はですよ、寝てる時ほど幸せを感じる事はないって事じゃないですか。遊んで暮らしたいとか、楽(ラク)したいとか、寝て過ごしたいって思うでしょ。寝るって重要なんですよ。水木さんは手塚治虫さんが亡くなった時に、徹夜ばかりして睡眠を怠ったから早死にしたと言ってたほど、睡眠に頓着した方なんですよ。ボクもずっと寝ていたいし、ネコってずっと寝てるから寝る子でネコなんですよね。ネコって幸せそうじゃないですか。見てても安心するし。だからネコみたいにずっと寝ていたい。イコール永眠していたいんです。だってそれが幸せなんだから。

いい年して未だ夢を追っかけたり、したくもない仕事ってか、仕事って基本好きなことを仕事にした時点で、それは仕事となって、嫌な思いもするハメにもなるんだけど。楽するための努力とか、それって楽できてないじゃんとか。色々考えたり巡り巡って生き抜くことが(セイ)ではあるんだけど、じゃその先には何があるの?って考えたら、タワマンに住むだとか、毎日高級な物食べたいとか、いい時計つけたいとか、車欲しいとか、そんなことしたって、その先の先、最終的にはどうなるかつったら死なんだよね。永眠なんですよ結局。

ボクはずっと寝て暮らしたいと思ってるんで、今日寝て、明日目が覚めないで、ずっと夢見心地だったらどんなに幸せだろうと思う訳ですよ。永眠したいんです。人生の最終目標は永眠なんです。起きなくていい。起きると辛い現実が待ってるじゃないですか。電気代払わなくちゃとか、今晩何食べようとか、悩むじゃないですか。でも永眠したらずっと夢見心地なんですよ。ずっと夢見てられるんですよ。こんな素晴らしいことないじゃないですか。だからボクは死を恐れないし、なんだったら今すぐにでも死んでもかまわないと、ずっと思ってるんですが、そういう人に限って長生きするなんて言われちゃったりするから、あまり死にたいって言わない方がいいのかな。

永眠する、そのためには残さないといけないモノがある。それは作品だ。キャラクターやギャグや言葉や歌でもいい。そういう不滅の作品を残すまで死はお預けだよね。永眠。

作品残さなくちゃね。

これもワシの作品だ!

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投稿者: hara1000

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